ローコスト住宅は、価格を抑えて建てられる住まいのことです。なかには、1000万円代で建てられるものもあります。しかし、なぜ価格を抑えて住宅をつくれるのか、気になる方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、ローコスト住宅が安い理由をご紹介します。また、価格が上がる要因やローコスト住宅が向いている人・向いていない人についても解説するので、ローコスト住宅に興味がある方はぜひお役立てください。
ローコスト住宅はなぜ安い?
ローコスト住宅が安い理由はさまざまですが、大きく3つにまとめられます。
・シンプルな設計となっている
一般的に住宅は、形が複雑であると費用が高くなります。ローコスト住宅では、この設計の部分が工夫されていて、正方形や長方形など、シンプルな形にすることで費用を抑えることに成功しています。また、部屋の数を減らし、使用する壁材を少なくすることで、建材費をカットするなどの工夫もされています。
・建材や設備にかける費用を抑えてある
ローコスト住宅では、基本的に通常の注文住宅で使われる建材や設備より低価格なものを使用します。間取りや形がシンプルなことに加えて、この建材や設備が安価なものである部分も、価格を抑えることに貢献しています。ですが、安価な建材や設備だからといって、必ずしも住宅としての性能が低いというわけではありません。当然のことですが、耐震性や安全性などはきちんと基準を満たすようにつくられています。
・人件費が抑えられている
建材や設備が規格化されたもので、かつ事前に材料が加工されていれば、施工の費用を抑えることができます。ローコスト住宅ではそのやり方が採用され、人件費のカットを実現しています。工程の手間を省くことで、費用が膨らまないように工夫されているのです。
ローコスト住宅の価格が上がる要因とは?
さまざまな工夫によって低価格を実現しているローコスト住宅ですが、場合によっては通常の住宅と費用が変わらなくなってしまうこともあります。それは、どのようなときなのでしょうか。おもに以下の3つが挙げられます。
・材料や設備のグレードアップ
・住宅の形や間取りの複雑化
・オプションの追加
注文住宅はオリジナルの住まいを建てられるところが魅力です。そのこだわりから建材や設備のグレードを上げれば当然、費用は高くなります。また、住宅の形や間取りがオリジナルになればなるほど、施工の手間が増えるため、人件費が膨らみます。さらに、もともと設置予定だった設備以外の設備をオプションとして追加すれば、そのぶんの費用がかかり、結果的に価格が上がります。少しでも費用を抑えて住まいをつくりたいなら、これらのポイントに注意しましょう。
ローコスト住宅が向いている人・向いていない人
ローコスト住宅は特徴的な住まいのため、人によって向き・不向きがあります。まず、以下のような考えを持っている人はローコスト住宅を選択肢のひとつとして検討してもいいでしょう。
・とにかくコストを抑えて住宅を建てたい
・形や間取り、設備などにこだわりがない
・基本的な住宅性能が備わっていればOK
一方で、以下のような人はあまりローコスト住宅には向いていないかもしれません。
・各性能に優れた住宅をつくりたい
・こだわりを反映させた住宅にしたい
もし、このような考えを持っている場合はローコスト住宅を選択肢から外し、しっかりとご自身のこだわりを組み込める住宅づくりに取り組んでいくことをおすすめします。
まとめ
ローコスト住宅はさまざまな工夫によって低価格を実現できています。しかしコストを抑えられるぶん、自由度はそれほど高くありません。ローコスト住宅を選択肢のひとつとする場合は、なるべく強いこだわりを持たないようにすることが重要になると言えるでしょう。