寒い季節は床が冷えやすく、そのせいで足がつめたくなってしまうことがしばしばあります。そうした底冷えの解消に効果的なのが床暖房です。床暖房は床から熱を発し、部屋全体をあたためてくれる冬に嬉しい設備です。今回は、そんな床暖房のメリットとデメリットをご紹介します。
床暖房にはどんなメリットがある?
まずは床暖房のメリットから見ていきましょう。
・足元があたたかくなる
つめたい空気はあたたかい空気より重く、下に落ちていくという特徴があります。このため冬の冷たい空気は、どうしても足元に溜まっていきます。しかし床暖房を設置すれば足元にあたたかい空気を充満させることができます。つめたい空気によって、足を冷やすことがなくなります。
・安全に部屋をあたためられる
ヒーターやストーブなどは、部屋をあたためてくれる器具としてよく知られているものです。しかしこれらの器具は高温になりやすく、不注意でやけどなどのケガにつながるリスクもあります。床暖房はヒーターやストーブほど高温になりません。安心して部屋をあたためることができるものです。ただし、床と肌を密着させていると、その部分の温度が高くなり、低温やけどを引き起こす可能性があります。使い方には注意が必要です。
・肌にやさしい
エアコンでは温風を使って部屋をあたためます。しかし風向きによっては温風が直接、肌に当たる場合もあります。そうすると、徐々に肌は乾燥していきます。床暖房は温風によって部屋をあたためるものではないため、肌に負担を与えるリスクを抑えることができます。
床暖房のデメリットとは?
続いて床暖房にはどのようなデメリットがあるのかご紹介します。
・設置費用が高め
床暖房の設置費用は、ヒーターやストーブのそれと比べると、やや高い傾向にあります。設備を設置する場所や範囲、熱源のタイプ(温水式or電気式)などによって変わりますが、数十万円かかる場合が多いです。これにより予算が合わず、最終的に床暖房の設置を断念してしまう方も少なくありません。
・あたたかくなるまでに時間がかかる
床暖房はすぐに空間をあたためられるものではありません。スイッチを入れてから、あたたかくなるまでに一定の時間がかかります。そのため短時間で空間の温度を上げたいときは、床暖房以外の設備を併用します。この快適な温度になるまでに時間がかかるところは、床暖房ならではのデメリットと言えます。
・使わなくなる可能性がある
床暖房は修理費も高額になりがちです。そのため故障した場合、修理しないでそのままにしておく方も少なくありません。特に断熱性能が高い住宅では熱効率が良く、床暖房を使わなくても一定の温度を保ちやすいことから、結局使わなくなるケースが多いようです。
注文住宅で床暖房を取り入れるか迷ったら?
床暖房については、維持費が高かったり、あまり使わなかったりして、設置したことに後悔してしまうケースがよく見られます。そうした声を聞き、本当に床暖房をつけるかどうか、判断に迷うこともあるはずです。
そんなときは、業者をはじめ、家族ともしっかり話し合いながら、床暖房の設置を考えていくとよいでしょう。特に今後のマイホームライフをともに過ごしていく家族の意見はとても重要です。必ず話し合うようにしましょう。
なお、床冷えは気密性や断熱性を高くすることで、ある程度の改善を見込めます。床暖房だけが底冷え対策の手段ではありません。そうした工夫があることも踏まえて、床暖房を取り入れるかどうか検討してみてください。
まとめ
床暖房はとても便利な設備です。しかし人によっては、あまり使わなくなることもあります。床暖房に興味がある方は、しっかり家族と話し合ったうえで設置するかどうか、考えていくことをおすすめします。それがよりよいマイホームライフを送れることにつながります。