注文住宅を建てるときは、建物本体の建築費以外にもさまざまな費用がかかります。その諸費用がどれくらい必要か知っておくことは、注文住宅を建てるうえで大切なことです。そこで今回は、注文住宅を建てる際の諸費用についてご紹介していきます。
注文住宅を建てる際にかかる諸費用
注文住宅を建てるときの諸費用は、「土地」と「建物」それぞれで発生します。ここでは、この2つの項目から、注文住宅を建てる際に必要となる諸費用を見ていきたいと思います。
・土地にかかる諸費用
注文住宅は新しく土地を探して、そこに建物を建てていくことが多いのですが、その土地を購入するタイミングで主に以下のような費用が必要になります。
・仲介手数料(目安「(3%+6万円)×1.08」)
・売買契約書印紙代(目安0.04%)※税率により規定
・登記免許税(目安1.5%)
・司法書士の報酬(目安0.2%)
※()のなかは、土地価格に対する%の目安
そして、それぞれの項目の費用は、土地価格に対する%で決まります。たとえば、上記の目安通りなら、2500万円の土地を購入する場合にかかる諸費用は、「仲介手数料+売買契約書印紙代+登記費用(登記免許税、司法書士の報酬)=約130万円」になります。
また、ここに土地を購入する際の手付金が含まれてきます。手付金は、土地価格の約10%が目安なので、この例だと約250万円です。つまり、2500万円の土地を購入するとなると、諸費用は総額、約380万円となります。
・建物を建てるときにかかる諸費用
では、続いて建物を建てるときにかかる建築費以外の諸費用を見てみましょう。
・設計料(目安10%~15%)
・工事請負契約書の印紙代(目安0.05%)
・建築確認申請費用(目安0.75%)
・水道加入料(目安1%)※自治体によって異なる
・建物表示登録免許税(目安0.45%)
・所有権保存登記免許税)(0.65%)
・地鎮祭費用(目安0.25%)※地域によって異なる
・上棟式費用(目安0.5%)
※()のなかは、建築工事費に対する%の目安
建物を建てるときに必要な諸費用は、建築工事費に対する%で決まります。たとえば、上記の目安通りでいくと、建築工事費が2000万円だった場合、設計料を除いた諸費用の金額は、約70万円必要になります。
設計料は建築士に依頼した場合、建築工事費の10%~15%です。そのため、この例で言うと200万円~300万円が建築工事費に設計料として計上されます。つまり、2000万円の建物を建てる場合、設計料とあわせて総額で約270万円~370万円の諸費用が必要になります。
そのほかの諸費用
注文住宅を建てるときは、住宅ローンを組むことが多いでしょう。実は、その住宅ローンを借入するときにも諸費用がかかります。住宅ローンでは、主に以下のような諸費用が必要になります。
・金銭消費貸借契約書印紙代(目安0.19%)
・ローン保証料(目安0.19%)
・火災、地震保険料(目安0.19%)
・登録免許税(目安0.19%)
※()のなかは、借入金に対する%の目安
住宅ローンの場合は、借入金に対する%で諸費用の金額が決まります。
ほかにも、土地や住宅を建てる以外の費用としては「付帯工事費用」があります。これは、庭や駐車場の外構工事などにかかる費用のことを指します。また、新しくエアコンを設置するときの電設費用も、付帯工事費用に含まれます。
注文住宅を建てる際は、土地や建物以外にも、このような諸費用が発生することを覚えておきましょう。
まとめ
今回は、注文住宅を建てる際の諸費用についてご紹介してきました。冒頭でもお話ししましたが、これらの諸費用を知っておくことは、注文住宅を建てるときにどれくらいの金額が必要になるかわかることにつながります。それは、貯金額の目安を立てられることにもなります。これから注文住宅を建てようと思っている方は、ぜひ諸費用のことも考えたうえで、理想の住まいをつくってみてください。