花粉や黄砂、埃を気にせず洗濯物を干したり、くつろいだりできるサンルーム。暮らしが便利になると、住宅を建てるときに設置する方は少なくありません。なかにはリフォームで増築する方もいます。今回は、そんなサンルームの特徴やメリット・デメリットを解説します。
サンルームとはどのような空間?
サンルームは、屋根や壁を透明板でつくり、太陽光を取り入れられるようにした空間のことです。洗濯物を干したり、テーブルを置いてくつろいだり、子どもの遊び場にしたりと、幅広いシーンで活用することができます。また、庭に面して設置されることが多いため、室内と室外をつなげるアウトドアリビングとして使うことも可能です。活用の幅が広いことに加え、デザイン性を重視したつくりにすることで見た目の良い空間になることから、おしゃれな住宅にしたい方から高い人気があります。
サンルームのメリット
では、サンルームにはどのようなメリットがあるのか。2つご紹介します。
・花粉や黄砂などを気にせずに洗濯物を干せる
サンルームの最大のメリットが花粉や黄砂などを気にせずに洗濯物を干せることです。花粉や黄砂、PM2.5が飛散する時季は、洗濯物を外で干すことを躊躇ってしまいます。場合によっては、洗濯をしないという人もいるでしょう。しかしサンルームがあれば、そうした時季でも気にせずに洗濯物を干すことができます。
・隣接する部屋が明るく開放的になる
サンルームは、太陽光を多く取り入れることができる空間です。この特徴によりサンルームに隣接する部屋の明るさも増します。また、ある空間の開口部にサンルームを設置することで、その空間に開放感を生むこともできます。たとえば、リビングの開口部にサンルームをつくれば、リビングは明るく開放的な空間になるというわけです。
サンルームのデメリット
一方で、サンルームにはこのようなデメリットもあります。
・定期的な清掃が必要になる
通常、サンルームは透明な素材でつくられることが多いです。そのため年数が経つにつれ、汚れが目立ちやすくなります。そうした汚れを落とすための清掃をしなければならないところは、手間がかかるという意味でデメリットのひとつと言えます。また、降雪が多い地域では屋根に積もった雪の除雪作業も必要です。しかし、このようなケアは素材の劣化を抑えられることにもつながります。
・費用がかかる
空間の広さや素材などによって異なりますが、サンルームの設置費用は数十万円~数百万円が相場です。住宅を建てるときにしても、リフォームをするときにしても、大きな費用がかかるので、事前にしっかりと利用目的などを考えて、設置するかどうか決めることがすすめられます。
・夏は暑く、冬は寒くなりがち
太陽光を取り入れることを目的とした空間なので、直射日光にさらされ、夏は蒸し暑くなる傾向にあります。また、冬は冷気が侵入し、室内のどこよりも温度が低くなる場合も。通常、サンルームは換気機能に優れたつくりをしていますが、これに加えて屋根材に熱線カット素材を取り入れることで、空間内の温度を上手にコントロールできるようになります。また、気密性や断熱性に優れた加工をおこなうこともできます。費用はかかりますが、そうした加工をすることで、1年を通して快適に過ごせるようになります。
まとめ
サンルームは、明るく開放的な住宅をつくるとき、そして暮らしをより良いものにするときに大きく貢献してくれる空間です。一方で、設置費用がそれなりにかかる、外気の影響を受けやすいという点もあります。そうしたメリットとデメリットがあることを踏まえて、サンルームを設置するかどうか考えていくことをおすすめします。