人とペットがともに快適に感じられる住まいは、犬や猫が好きな方にとってとても魅力的なものです。今回はそんな住まいを実現できる住宅づくりのポイントをご紹介します。ペットのことを考えた住宅をつくりたい方はぜひお役立てください。
犬や猫のことを考えた住宅づくりのポイント
・階段を緩やかにする
下の階と上の階をむすぶ階段は、ペットの体に負担を与える場所になりえます。犬や猫の足には肉球があり、飛び降りたときの衝撃を和らげることができるようになっています。ですが、年齢を重ねると、ちょっとした衝撃でも足腰に大きな負担を与えます。ゆくゆくのことを考えて、階段はなるべく緩やかにつくるとよいでしょう。なお、緩やかな階段は、老後の暮らしにやさしいなど、人にとってもメリットがあります。
・グリップの効く床材を使う
一般的なフローリングは、劣化を防ぐためにワックスでコーティングされます。しかし犬や猫にとってワックスが塗られたフローリングはグリップが効きにくいため、遊んでいるときに滑ってしまう可能性があります。ペットがよく過ごす場所だけコルク材を使用するなど、床材の工夫は必ずおこないましょう。ある程度、グリップが効く床材にすることで、ペットがケガをするリスクを抑えることができます。
・ペットフェンスを設置する
家のなかにはペットにとって危険なものがたくさんあります。たとえば、食器や包丁はペットにケガをさせる原因となるものです。ペットに立ち入って欲しくない場所はペットフェンスで仕切り、思わぬアクシデントが起こらないようにしましょう。また、急に家を飛び出したりするのを防ぎたいときは玄関にペットフェンスを設置するとよいでしょう。
・ペットに害となる植物を植えない
庭でペットを放し飼いにすることを考えている場合は、ペットの体に害となる植物は絶対に植えないようにしましょう。たとえば、サトイモ科のポトスやカラーは毒性があるため、かじっただけでも口内炎や皮膚炎を引き起こします。また、スズランやチューリップ、スイセン、ポインセチアなどもペットの体に害となる植物です。庭でガーデニングをするときは、ペットが口にすると危険な植物に注意し、安心して過ごせる環境を整えましょう。
・ペット用のトイレスペースを設ける
基本的に犬や猫は人の目があるところでは安心して排泄できません。排泄時に人の気配を感じることでストレスを抱える原因にもなります。ペットのトイレは人の目が届かないところに置き、安心して排泄できる環境を整えてあげましょう。
・散歩後の足を洗える水栓を設ける
散歩後に足を洗える水栓を用意することもペットと暮らす住宅では重要です。水栓は玄関や勝手口、リビングの開口部など、ペットの出入口となりそうなところに設けましょう。そうすることで足を洗ってから室内に入るまでがスムーズになります。特にリビングの開口部に水栓を設置すれば、散歩から帰ってきたときだけではなく、庭で遊ばせたときも簡単に足を洗うことができます。
・ペットが「自分の居場所」だと感じられる空間をつくる
人と同じでペットもひとりでゆっくりしたいときがあります。ペット専用のスペースを用意しておけば、そんな気持ちになったときに落ち着いて過ごすことができます。特に猫は自分のテリトリーを意識する習性があります。自分の居場所だと感じられる空間をつくってあげましょう。
まとめ
住宅を建てるタイミングでペットのことを考えた工夫を取り入れていくことで、人もペットも充実の暮らしを送れる住まいをつくれます。動物好きな方は、ぜひ今回ご紹介してきたことを参考にしながら住まいづくりを進めてみてください。