より快適でおしゃれな住宅に仕上げてくれるリビング階段。注文住宅で取り入れようとしている方は多いのではないでしょうか。ですが、リビング階段を設置すると下のフロアは寒くなると言われています。この記事では、リビング階段の寒さ対策をご紹介します。
リビング階段を設置した空間が寒い原因
暖かい空気はその性質上、上にあがります、逆に冷たい空気は下にさがります。リビング階段を設置したリビングは多くの場合、上のフロアとひとつの空間となります。そのためファンヒーターなどでリビングを暖めても、その空気はリビング階段を通じて上のフロアに逃げてしまいます。これによりリビング階段を設置した空間は寒くなりやすいとされています。
リビング階段の寒さ対策とは?
では、どうすればリビング階段の寒さを対策できるのでしょうか。ここでは4つの方法をご紹介します。
・カーテンを設置する
まず挙げられるのは、リビング階段の昇降口にカーテンを設置する方法です。カーテンによって空間を仕切れば、上のフロアから落ちてくる冷気を遮ることができます。断熱性の高いカーテンであれば、より冷気の遮断に効果的です。またロールスクリーンやパネルドアなどもおすすめです。ただし、カーテンやロールスクリーン、パネルドアが設置できるのは、基本的に両側に壁があるリビング階段になります。
・シーリングファンを取り付ける
シーリングファンは空気を循環させ、冷暖房の効率を上げてくれるものです。リビング階段に設置すれば、冷たい空気と暖かい空気が循環するようになるので、下のフロアが寒くなるリスクを抑えられます。シーリングファンは、広々とした空間でもしっかりと空気を循環してくれます。天井まで吹き抜けとなっている空間でも、その効果を期待することができます。
・床暖房を取り入れる
リビングの床を床暖房にすれば、常に暖かい空気を生み出せます。足元に溜まりやすい冷気を改善することもできます。さらに床暖房には部屋全体を暖めてくれる働きもあります。導入することでリビング階段から降りてくる冷気に悩まされることが少なくなるはずです。
・断熱性が高いつくりにする
住宅自体を断熱性が高いものにすれば、外気の影響を受けづらくなるので、冬場でも室内の温度を保ちやすくなります。室内の空気自体がある程度、熱を持っていればリビング階段の温度も上がるので、あまり断熱性が高くない住宅に比べて寒さを防げます。また断熱性と同時に気密性を高くすることで、空気の出入りや熱の移動を抑えられ、より暖かい空間をつくることができます。
リビング階段の寒さ対策は種類で変わる
リビング階段にはオープンなものから両側に壁があるものまで、さまざまなタイプがあります。最適な寒さ対策は、そんなリビング階段のタイプによって変わります。たとえば、オープンなリビング階段であれば、カーテンなどで仕切る対策を取り入れることは難しいでしょう。構造上、気軽にカーテンレールを取り付けることができないためです。この場合、シーリングファンなど、空気を循環させて熱を確保する対策がすすめられます。
逆に両側に壁があるリビング階段であれば、カーテンなどで仕切る対策を検討することができます。さらにカーテンとシーリングファンの両方が難しい場合は、床から暖かい空気を生み出す床暖房の導入を対策として考えられます。このようにリビング階段の寒さを防ぐときは、そのつくりに応じて最適な対策を検討していくことが重要になります。
まとめ
リビング階段は住宅を洗練させ、暮らしの充実度をワンランク上げてくれるものです。しかし空気の流れの関係で寒くなりやすい空間でもあり、その対策はリビング階段のタイプによって気軽に取り組めるケースと大がかりなリフォームが必要になるケースがあります。このような特徴があることを踏まえたうえで、リビング階段の寒さ対策に取り組んでみてください。