最近、注目を集めている「エコハウス」。これから住宅を建てようとしている方にぜひ知っていただきたいキーワードのひとつです。では、エコハウスとは具体的にどういう住宅なのでしょうか。その魅力や注意点とともにご紹介します。
エコハウスとは?
エコハウスとは、その地域ならではの自然エネルギーや再生可能エネルギーをうまく取り入れ、エコロジーな暮らしを実現する住宅のことを指します。環境共生住宅とほぼ同義とされていますが、環境省によると「環境基本性能の確保」「自然・再生可能エネルギーの活用」「エコライフスタイルと住まい方」「地域らしさ」を備えた住宅をエコハウスとしています。
・環境基本性能の確保
環境基本性能の確保とは、「断熱」「気密」「日射遮蔽(しゃへい)」「日射導入」「蓄熱」「通風」「換気」「自然素材」の8つの性能を取り入れることを意味します。これらの性能を確保すれば、消費エネルギーを最小限に抑えられ、快適な住宅になると考えられています。
・自然・再生可能エネルギーの活用
これは文字どおり、日々の暮らしのなかで自然エネルギーや再生可能エネルギーを活用することを意味します。なるべく化石燃料エネルギーに頼らずに生活を送れるようにすることがエコハウスでは求められます。
・エコライフスタイルと住まい方
エコライフスタイルと住まい方は、エネルギーの消費を抑えるエコな暮らし方への理解と行動を意味します。現在、人口減少が問題となっている反面、核家族化が進み世帯数は増加。それにともない家庭のエネルギー消費量も増えています。暑いときは窓を開けて風を取り入れる、寒いときは上着を着る、といった工夫が必要になります。
・地域らしさ
住宅をつくる工法やデザインは、基本的に各地域の気候や風土にあわせて培われていきます。そうしたノウハウを活かした住宅づくりがエコハウスでは求められます。また、その地域の材料を使うことも重要なポイントになります。
今後、私たちが暮らしを送っていくうえで、地球環境保護は避けては通れない大きなテーマとなります。エコハウスは人と自然が共生できる住宅として今、多くの人たちから注目を集めているのです。
エコハウスに住むことの魅力とは?
エコハウスは環境にやさしいこと以外にもメリットがあります。おもな魅力を2つご紹介します。
・快適な暮らしを送りやすくなる
エコハウスは、断熱性や遮熱性、換気などの機能を備えた住宅です。それにプラスして直射日光を遮る工夫も施されているので、冬は暖かく、夏は涼しい、といった住宅をつくることができます。冷暖房に頼らなくても、季節や気候にあわせて快適な暮らしを送りやすくなります。
・光熱費を抑えられる
自然エネルギーや再生可能エネルギーを使用し、かつエネルギーの消費を抑えた生活を送れば、必然的に光熱費を削減することができます。固定費が減少すれば、金銭的な部分で余裕が生まれ、趣味や習い事など人生を充実させられるイベントにお金を使えるようになります。ここはエコハウスならではのメリットと言えるでしょう。
エコハウスの注意点
さまざまな魅力があるエコハウスですが、注意しておきたいこともあります。それは、通常の住宅と比べ、建築でかかる費用が高くなることです。
エコハウスは自然エネルギーをうまく活用するための設備などが備わった住宅。最新の環境技術を取り入れるぶん、どうしても費用が高くなってしまうのです。エコハウスに興味がある方は、それを踏まえて予算を考える必要があります。
ただし、エコハウスには補助金や助成金制度も用意されています。たとえば、太陽光などのエネルギーを活用するための設備に対して国や自治体が支援してくれます。また、現在の住宅からエコな住宅に変えるためのリフォームでも、工事に対して補助金が出ることもあります。エコハウスをつくるときは、そうした制度を最大限活用することをおすすめします。
まとめ
エコハウスは環境にやさしいだけでなく、私たちの快適な暮らしの実現に大きく貢献してくれます。これからマイホームを建てようとしている方は、ぜひエコハウスにすることを検討してみてはいかがでしょうか。