念願のマイホームを手にしたあと、何かしらの理由で売却を検討することになった方は多いのではないでしょうか。そのとき気になることのひとつが「住宅ローン」のこと。まだ完済していなくても売却できるのか…。疑問に思っている方は少なくないでしょう。住宅ローンが残っていてもマイホームは売れるのでしょうか。今回の記事でご紹介します。
マイホーム売却の流れ
まずは、マイホームを売却するときの流れを簡単にチェックしていきましょう。
・不動産会社へ査定の依頼
自分の家にどれほどの価値があるのか。売却金額はどれくらいになるのか。不動産会社に査定を依頼します。なお、自分で購入者を探す場合は、不動産会社に依頼しないことが多いです。
・業者選び
査定を依頼した不動産会社のなかから売却をお願いするところを選びます。「売却金額が高い」「実績が豊富にある」など、選択の基準はさまざまです。
・媒介契約
選んだ不動産会社と媒介契約をおこないます。媒介契約とは、不動産の売買契約などが成立できるように、業者に営業努力を依頼することを指します。
・売却活動
不動産会社が売却活動をおこないます。不動産会社と進捗報告などの打ち合わせをおこなうこともあります。
・内覧対応
内覧希望者が実際にあなたのマイホームを訪れます。基本的にはあなたも内覧に同席することになりますが、日程次第では不動産会社に任せてしまうこともあります。
・売買契約
内覧後、購入検討者があなたのマイホームを気に入り、購入する意思があれば購入申込書をもらいます。その後、売買契約を結びます。
・引き渡し
購入者にマイホームを引き渡します。
住宅ローンが残っていても売却できる?
マイホームを貸し出しする場合には住宅ローンが残っていてもあまり気になりません。なぜなら、賃貸契約者が支払う毎月の家賃から住宅ローンを返済していくことができるからです。しかし、売却となった場合、住宅ローンが残っているとどうなるのでしょうか。
結論からいうと、住宅ローンが残っていてもマイホームを売却することはできます。ただ、売却した際には一括で残りの借り入れ分を返済する必要があります。
そのため、住宅ローンの残りが2000万円で売却金額が1900万円だったときは、残りの100万円を現金で支払わなければなりません。これを一般売却といいます。住宅ローンを残したままマイホームを売却する際は、なるべく残っている借り入れ分より高い金額で売るようにしましょう。
とはいえ、家の状態や立地、地価などによっては、どうしても残りの住宅ローンより低い金額でマイホームを売却しなければならないケースもあります。そんなときは、一般売却とは違う方法でマイホームを売ってみることをオススメします。別の方法とはどのようなものなのか。つぎで説明していきます。
マイホームの売却方法
・一般売却
さきほどお話ししましたが、売却した代金をすべて住宅ローンの返済にあて、差額分は現金で支払うことを一般売却といいます。住宅ローンが残ったままマイホームを売却する場合は、基本的にこの方法が取られます。なお、差額分の現金を用意できないときは、つぎの任意売却を選ぶことが多くなります。
・任意売却
任意売却は、債権者の同意を得たうえで住宅ローンが残ったまま相場の価格で売却。その後、残った差額分を無理のない範囲で分割にして返済することをいいます。生活状況などによって異なりますが、通常は月々1万円~2万円の返済になることが多いです。
・競売
競売は、住宅ローンを滞納し続けたことで債権者からの申し立てがおこなわれ、裁判所によって強制的に売却されることをいいます。競売にかけられると、低額でマイホームが売買され、多額の不足分が生まれるリスクが高くなります。
まとめ
住宅ローンが残ったままでもマイホームを売却することはできます。ですが、売却代金より残債分が多いと、残りは一括で支払わなければなりません。マイホームを売りたいときは、なるべく残りの住宅ローンより高い金額で売却するようにしましょう。