夫婦ともに働きに出ていると子どもの面倒を見る人がいなくなってしまいます。それを防ぐために、両親とともに住める二世帯住宅を検討する方が増えてきています。しかし、二世帯中住宅には魅力的な部分だけではなく、注意しておきたい部分もあります。そこで今回は二世帯住宅のメリット・デメリットをご紹介します。
二世帯住宅のメリット
まずは二世帯住宅のメリットから見ていきましょう。
・育児、家事のサポートを受けられる
まず挙げられるメリットが「育児や家事のサポートを受けられる」ということです。今の時代、夫婦共に働きに出ている家庭が増えています。本来なら育児にあてられる時間も仕事の影響で減ってしまう傾向にあります。二世帯住宅なら、夫婦どちらかの両親が同じ建物内にいるので、育児のサポートをしてもらえます。また、掃除や料理の手伝いをしてもらえることも。ここは、二世帯住宅ならではの魅力といえるでしょう。
・最終的に費用が安くなることがある
タイプにもよりますが、一般的に二世帯住宅は建築費用が高くなります。ですが、世帯を2つに分けて賃貸物件に住み続けたり、家を2棟新しく建てたりすることに比べると、最終的にコストを安く抑えられることがあります。家は大きな買い物の1つです。少しでも費用を抑えて建てられることを考えると、二世帯住宅を建てる意味は大きいといえるでしょう。
・相続税を減らすことができる
二世帯住宅には経済的に大きなメリットがあります。それは「相続税を減らせる可能性があること」です。二世帯住宅には「小規模宅地等の特例」を適用させることができます。これは、簡単にいうと土地の評価額を抑えられる制度のことです。この制度を活用すれば、土地を相続することになった場合、相続税の減税を見込めます。ここも二世帯住宅を建てるメリットといえます。
二世帯住宅のデメリット
では、続いて二世帯住宅のデメリットをチェックしていきましょう。
・価値観の違いにより軋轢が生まれることがある
二世帯住宅では同じ建物内にそれぞれの価値観を持った大人が4人住むことになります。そんな状況のなかで生活の送り方などの価値観がぶつかれば、軋轢が生まれることは必須です。職場なら軋轢が生まれても仕事の時間だけ我慢すればよいのですが、家庭となるとそう簡単にいきません。今までの関係が崩れ、居心地の悪い家になってしまうでしょう。二世帯住宅には、こうしたデメリットがあることも理解しておく必要があります。
・生活音の問題がトラブルになることも
同じ建物内に2つの家庭がある二世帯住宅には、お互いの生活音が聞こえやすいという特徴もあります。この音が原因でトラブルに発展しまうことも少なくありません。横並びのタイプにするのか。縦並びのタイプにするのかで対策方法は異なりますが、特に音の発生が考えられるところは防音素材を用いることをオススメします。
・売却が難しい
通常の一戸建て住宅とは違い、売却が難しくなるところも二世帯住宅のデメリットとして挙げられます。二世帯住宅を売却するときには、まず親世帯と子世帯両方の許可が必要になります。どちらか一方だけの判断で家を売ることはできません。また、そもそも二世帯住宅のニーズはそれほど高くないので、仮に売却に出したとしても、売れるかどうかわかりません。ここが不利になりやすい傾向にあります。
まとめ
今回は、二世帯住宅のメリットとデメリットをご紹介してきました。二世帯住宅には若い世代にとって大きな助けとなるメリットがありますが、その一方で将来の生活に影響を及ぼすようなデメリットもあります。二世帯住宅を検討している方は、ぜひこの2つの面があることを覚えておきましょう。