家族の健康を生み出すおいしい料理をつくるうえで、重要な役割を担ってくれる「キッチン」。注文住宅では、このキッチンづくりも楽しみの1つです。今回は、注文住宅で設置したいキッチンの種類と、キッチンづくりで失敗しがちなポイントをご紹介します。

 

注文住宅で設置したいキッチンの種類

ひとくちにキッチンと言っても、その種類はさまざま。以下で主な種類を5つご紹介するので、どれが理想のマイホームにピッタリのキッチンなのか選んでみましょう。

 

・I型キッチン

シンクやガスコンロなどが横一列に並び、壁に接しているのが「I型キッチン」です。広く普及している種類のため、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。料理をするときは、ワークトップで調理をしたり、コンロで火加減を確認したりと、多くの移動がともないます。

 

このI型キッチンは機能性に優れ、そうした料理にともなう移動を容易にします。シンプルなつくりで多くの主婦（夫）から愛されているキッチンの1つと言えるでしょう。ただ、キッチン用品や雑貨が丸見えになるため、生活感が出てしまうというデメリットがあります。

 

・Ⅱ型キッチン

シンクやワークトップとコンロを分離して、並列に配置しているのが「Ⅱ型キッチン」です。「切る」、「焼く（煮る）」、「洗う」の動きを容易にできて比較的、スペースも広いため、複数人での調理も楽に行なえます。

 

間取りの関係上、キッチンスペースを広く取れる場合にオススメの種類です。しかし、広いスペースが必要になるという点はデメリットとなるでしょう。

 

・U型（コの字型）キッチン

シンクやワークトップといった下準備のためのスペースと、コンロといった調理スペースをUの字に配置したのが「U型キッチン」です。コの字型キッチンとも言われます。

 

それぞれの場所を幅広く使えるため、一度の料理でいろいろな品をつくるなど、キッチンに立つ時間が多いときに役立ちます。

 

Ⅱ型キッチンと同様、キッチンスペースを広く取れる場合にオススメの種類です。その一方で、スペースを広く用意しなければならないというデメリットがあります。

 

・L型キッチン

シンクやワークトップ、コンロなどをL型に配置したのが「L型キッチン」です。料理にともなう動き「切る」、「焼く（煮る）」、「洗う」をコンパクトに行なえるところにメリットがあります。

 

短い時間で料理をする、キッチンスペースをあまり取れない、といったときにオススメの種類です。ただ、このレイアウトの場合、食器棚を置くスペースが通路になることがあります。

 

・アイランド型キッチン

I型キッチンを壁ではなく、部屋のなかに独立させて配置したのが「アイランド型キッチン」です。子どものことを気にしながら料理をしたり、スムーズにダイニングへの配膳をしたりしたいときにオススメのキッチンとなります。その反面、料理で発生した煙が部屋に広がりやすい。汚れが目立ちやすい。といったデメリットもあります。

 

キッチンづくりで失敗しがちなポイント

キッチンは入居後の見た目や家事のやり方で選ぶことが多くなります。ただ、その判断基準だけでキッチンを選ぶと、以下のような問題点が出てくることがあります。

 

・キッチン家電が増えたことによるコンセント不足

・配置ミスによる使いづらいゴミ置き場

・換気扇の位置が悪いことによるご近所トラブル

 

充実したクッキングライフを送るうえで、家電は強い味方になってくれます。その便利さについ必要ないのに買い足してしまうことも多々あるはずです。その結果、当初想定していた家電の数を超え、コンセントが足りなくなることがあります。必要な家電を考慮したうえで設計を進めることは重要ですが、その想定よりも多めに設けておくと安心です。

 

また、ゴミ箱をどこに置くか検討しておらず、キッチン設置後に使いづらいところに配置することになったり、換気扇が隣家の寝室やリビングのすぐ近くに設置したため、臭いや汚れが原因でご近所トラブルに発展してしまったりすることも少なくありません。

 

キッチンづくりの際は、このような問題点が出てこないように、うまく設計していくようにしましょう。

 

まとめ

世の中で唯一の注文住宅。なかでもキッチンは、主婦（夫）にとって特別な空間でもあります。より充実した生活を送るためにも、今回ご紹介してきたことを参考にしながら、こだわりのあるキッチンをつくってみてください。